グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



看護部ブログ

ホーム >  看護部ブログ >  リレーブログ|自分が行った看護で印象に残った看護③

リレーブログ|自分が行った看護で印象に残った看護③


印象に残った看護について

慢性心不全で入退院をくり返していた患者さんへの看護が印象に残っています。初めてお会いしたのは私が入職したばかりの春でした。点滴の交換をするために先輩と一緒に訪室した私に「今年の新人さん?頑張って覚えてね。」と声をかけてくれました。両下肢には浮腫、腹水による腹部膨満もありましたが、その頃は身の回りのことは自分で行なえ、トイレも点滴棒を支えに一人で歩いて行けていました。しかし、入院を繰り返す度に状態が変化していきました。秋から冬にかけて再度入院された時には両下肢の浮腫は顕著となり、腹部膨満の程度も増し、ベッド上で体の向きを自力で変えるのもやっとというほどにADLが落ちていました。着替えにも介助が必要で、「靴下履くのもやらせちゃって申し訳ない、ごめんね。」と口にされました。腹部膨満で横になることも難しく、十分に休息が取れないことが続く日々でした。
そのような状態にも関わらず、私が朝挨拶に行くと、「今日は金子さんね。よろしくね。」と返してくれました。今年、看護師になったばかりの私ですが、頼りにされている気がして少し嬉しく感じ、患者さんがもっと安全安楽に過ごせるように関わろうと思いました。ナースコールでしてほしいことを伝えてくれる患者さんだったため、できる限り希望が叶えられるよう対応しました。多重課題ですぐに対応ができない時には、少し待たせてしまうことを伝えてから患者さんの元を離れたり、対応が遅くなってしまった時には「遅くなってすみません。」と素直な気持ちを伝えました。また、患者さんの希望であってもそれが転倒などのリスクにつながってしまうことであれば、あなたの安全のために叶えることは難しいが、別の方法ではどうかと提案をしました。
私はこの患者さんとの関わりから、看護師が優位に立つのではなく、対等な関係性で患者の思いと向き合っていくことが大切であると学びました。
急性期病院であるため、ひとりひとりと時間をかけて関わることは難しいですが、業務をただこなすのではなく、思いやりをも持って患者さんと関わっていきたいですし、看護師が忘れてはならないことであると思いました。

7階西病棟 A.K.

ページの先頭へ戻る