耳鼻いんこう科
中東遠総合医療センター耳鼻いんこう科は、耳鼻咽喉科・頭頸部外科(耳・鼻・のど・くび)で扱う疾患全般に対応しています。
来院される患者さまのご要望に迅速に対応できるよう、周辺地域の耳鼻咽喉科開業クリニックや総合病院耳鼻咽喉科との連携を密に取っています。まずは近隣の耳鼻咽喉科へご相談ください。
来院される患者さまのご要望に迅速に対応できるよう、周辺地域の耳鼻咽喉科開業クリニックや総合病院耳鼻咽喉科との連携を密に取っています。まずは近隣の耳鼻咽喉科へご相談ください。
対象疾患と診療内容
慢性副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症
慢性副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症などの鼻副鼻腔疾患に対して、鼻内内視鏡手術を積極的に行っています。安全かつ確実な手術を行うための機器(ナビゲーションシステム、マイクロデブリッダーシステム)を全例に取り入れています。
2024年に当科は静岡県では3番目となる日本鼻科学会認定鼻科手術認可施設となりました。内視鏡を用いた手術には高度な知識や技術が必要とされますが、当院では学会認定施設として患者様に安定したレベルの手術を提供することが可能です。
また、近年増加している難治性の鼻副鼻腔炎に対する生物学的製剤による治療も当科では積極的に行っております。
2024年に当科は静岡県では3番目となる日本鼻科学会認定鼻科手術認可施設となりました。内視鏡を用いた手術には高度な知識や技術が必要とされますが、当院では学会認定施設として患者様に安定したレベルの手術を提供することが可能です。
また、近年増加している難治性の鼻副鼻腔炎に対する生物学的製剤による治療も当科では積極的に行っております。
扁桃肥大、慢性扁桃炎
2022年4月から扁桃摘出術に対してエネルギーデバイスを積極的に使用しています。そのため手術時間が従来の半分程度に短縮され、術中の出血量減少や術後の疼痛緩和が可能となっています。
末梢性顔面神経麻痺
末梢性顔面神経麻痺は耳鼻いんこう科で積極的に治療を行います。麻痺が永続的に残ってしまう患者さまもおり、より早期の治療が重要です。最も効果が高いとされる治療は、外来通院または入院にて8日間程度ステロイドを点滴治療することです。治療効果が乏しい場合は、麻酔科医師による星状神経節ブロックを行っています。顔面神経減圧術などの手術が必要な場合は、浜松医科大学病院へ紹介しています。
急性感音難聴・突発性難聴
急性感音難聴・突発性難聴は急性発症にて難聴、耳鳴、耳閉感、めまいなどが急に起こります。最も効果が高いとされる治療は、外来通院または入院にて8日間程度ステロイドを点滴治療することです。そのほか耳の疾患も耳鼻いんこう科は積極的に治療を行っています。
舌がん
頭頸部がんで最も頻度の高い口腔がんの中で半数を占めます。早期の症状としては、痛み、しこり、治らない口内炎、言葉が喋りづらいなどがあります。早期がんであれば、腫瘍にある程度の安全域をつけて舌を切除し、縫合します。進行がんでは舌を大きく切除する必要があり、一般的には舌を頸部から引っ張り出し、頸部のリンパ節と一緒に切除します。切除範囲が大きくなくなると口腔と頸部が交通してしまうので、大腿外側皮弁や腹直筋などの遊離皮弁再建が必要となります。再建術が必要な場合は浜松医科大学医学部付属病院を紹介しています。
中・下咽頭がん
早期の中・下咽頭がんに対し、内視鏡による経口的切除や放射線治療(化学療法併用)を積極的に行っています。早期の症状としては、口の奥の違和感、痛み、飲み込みづらさなどがあります。早期診断・早期治療が重要です。
下咽頭がん、喉頭がん
進行した下咽頭がんや喉頭がんは、化学放射線治療や喉頭を摘出する根治手術が必要になることがあります。喉頭摘出や再建術が必要な場合は浜松医科大学医学部付属病院を紹介しています。
甲状腺がん
甲状腺がんには乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がんなどがあります。前頸部の腫れやしこりが主な症状です。進行すると嗄声や嚥下障害をきたすことがあります。
どの種類の甲状腺がんも手術治療が第一選択となります。腫瘍の大きさや個数、周囲への浸潤、転移の有無によって甲状腺片葉切除術、あるいは甲状腺全摘術を選択します。甲状腺全摘後には甲状腺ホルモンの補充、副甲状腺の切除も同時に行った場合は、活性型ビタミンD製剤、カルシウム剤の内服が必要となります。
放射線治療では放射性ヨード内用療法を甲状腺全摘後のハイリスク症例、リンパ節転移や遠隔転移症例に行うことがあり、その場合は浜松医科大学医学部付属病院を紹介しています。
どの種類の甲状腺がんも手術治療が第一選択となります。腫瘍の大きさや個数、周囲への浸潤、転移の有無によって甲状腺片葉切除術、あるいは甲状腺全摘術を選択します。甲状腺全摘後には甲状腺ホルモンの補充、副甲状腺の切除も同時に行った場合は、活性型ビタミンD製剤、カルシウム剤の内服が必要となります。
放射線治療では放射性ヨード内用療法を甲状腺全摘後のハイリスク症例、リンパ節転移や遠隔転移症例に行うことがあり、その場合は浜松医科大学医学部付属病院を紹介しています。
診療実績
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | |
耳 | |||||
鼓室形成術 | 0件 | 2件 | 2件 | 0件 | 0件 |
鼓膜形成術 | 3件 | 1件 | 4件 | 0件 | 0件 |
鼓膜チューブ挿入術 | 11件 | 4件 | 7件 | 6件 | 5件 |
顔面神経減荷術 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 |
外耳道異物摘出術 | 0件 | 3件 | 2件 | 1件 | 0件 |
先天性耳瘻管摘出術 | 5件 | 8件 | 7件 | 9件 | 5件 |
鼻 | |||||
内視鏡下鼻副鼻腔手術 | 41件 | 33件 | 24件 | 48件 | 75件 |
鼻中隔矯正術 | 35件 | 27件 | 24件 | 51件 | 45件 |
下鼻甲介切除術 | 5件 | 7件 | 7件 | 8件 | 22件 |
鼻副鼻腔良性腫瘍切除術 | 3件 | 3件 | 4件 | 5件 | 2件 |
鼻骨骨折整復術 | 13件 | 15件 | 16件 | 16件 | 19件 |
口腔咽喉頭 | |||||
扁桃摘出術 | 63件 | 52件 | 35件 | 52件 | 61件 |
アデノイド切除術 | 34件 | 16件 | 16件 | 26件 | 29件 |
UPPP | 0件 | 0件 | 0件 | 1件 | 1件 |
術後出血止血術 | 1件 | 2件 | 3件 | 2件 | 2件 |
舌口腔良性腫瘍 | 12件 | 8件 | 6件 | 5件 | 4件 |
舌口腔悪性腫瘍 | 0件 | 1件 | 1件 | 5件 | 8件 |
咽頭良性腫瘍 | 0件 | 2件 | 0件 | 4件 | 4件 |
咽頭悪性腫瘍 | 0件 | 1件 | 1件 | 0件 | 2件 |
唾石症 | 2件 | 3件 | 0件 | 0件 | 5件 |
鼻腔咽喉頭異物摘出術 | 0件 | 0件 | 0件 | 6件 | 1件 |
喉頭微細手術 | 27件 | 32件 | 28件 | 12件 | 7件 |
頚部 | |||||
頚部郭清術 | 3件 | 0件 | 0件 | 12件 | 11件 |
顎下腺良性腫瘍摘出術 | 6件 | 3件 | 3件 | 5件 | 5件 |
耳下腺良性腫瘍手術 | 7件 | 12件 | 10件 | 7件 | 14件 |
耳下腺悪性腫瘍手術 | 1件 | 0件 | 0件 | 3件 | 1件 |
甲状腺良性腫瘍手術 | 15件 | 13件 | 9件 | 11件 | 9件 |
甲状腺悪性腫瘍手術 | 8件 | 8件 | 10件 | 12件 | 9件 |
副甲状腺腫瘍手術 | 4件 | 4件 | 5件 | 2件 | 2件 |
リンパ節生検 | 14件 | 16件 | 20件 | 15件 | 13件 |
頚部嚢胞摘出術 | 3件 | 3件 | 1件 | 4件 | 2件 |
その他の頚部腫瘍摘出術 | 7件 | 3件 | 5件 | 2件 | 4件 |
気管切開術 | 5件 | 3件 | 4件 | 5件 | 5件 |
その他 | 3件 | 1件 | 3件 | 9件 | 2件 |
合計 | 337件 | 289件 | 262件 | 345件 | 374件 |
※一側、両側も1件でカウント
増田 守
職名 | 医長 |
卒業年 | 平成28年 |
認定医・専門医資格 |
|
池羽 宇宙
職名 | 医長 兼 臨床研修センター医長 |
卒業年 | 平成29年 |
認定医・専門医資格 |
|
中嶋 海帆子
職名 | 医員 兼 救急科医員 |
卒業年 | 令和4年 |
認定医・専門医資格 |
|
学会認定施設
- 日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医研修施設
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